コラム

【第一回】プロスキーヤー岡部哲也氏との対談!

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    記念すべき第一回目の「中根の勉強部屋」はアルペンスキー界のレジェンド岡部哲也さんです。

    私は野球しかしてこなかったので、野球以外のスポーツに関してはあまり知識がありません。
    今後色々なスポーツ界の方々にお話を聞かせて頂きながら勉強をさせてもらい、同時にスポーツ好きな皆さんにも、より色々なスポーツに興味を持って頂けるよう発信していければと思い、この企画を始めました!
    と言うことで、岡部さん本日はいろいろと勉強させてください。よろしくお願いいたします。

    ーー先ずはベタな質問ですが、岡部さんがスキーをやるきっかけは何だったんですか?

    岡部:いろんなスポーツをやっていたけど、中学までは野球とサッカーを一生懸命やっていたよ。でも地元では冬のスポーツは皆がスキーをやっていたんだ。
    そんな時、地元の中高生が世界を相手にスキーで勝負していることを知って衝撃を受けた。
    自分もスキーには自信があったし、それからスキーで「海外で勝負したい!」と本格的に思い始めたかな。

    ーーそして15才で早々海外に行ったのですね?

    岡部:15歳でワールドカップも経験させてもらったし、生活面も含め凄く勉強になったよ。

    ーー15才でワールドカップって凄いですね!次は少し競技について教えてください。
    スキーのアルペンとは、どんな競技なんですか?

    岡部:まずジャンプ競技の話をするね!ジャンプは滑走路を滑りサッツして風を受け、早く落ちてはいけない飛形と距離を競う競技だよね!

    アルペンスキー種目には、滑降・スーパー大回転・大回転・回転と4種目あり、私が一番
    得意としていた種目が回転競技。

    斜度は一番急なところで35~40度。40度の場所は立ってみると絶壁だよ!

    ダウンヒルコース(滑降)は約3,000~4,000m、大回転だと1,500m前後。そして標高差に対して距離が多少変わる。

    ーーえっ!そんなに長い距離を滑っているのですか!4~500mと思っていました (*_*)

    岡部:回転は800Mほどだけどね
    ダウンヒルの平均時速は100kmを超えていて、生身の身体で最大瞬間速度が140~150kmも出る。

    大回転は落下運動でフラックを潜り抜けてタイムを競う競技。その中でなるべく飛ばない方が速い、空中に浮くってことはスピードが落ち推進力を失う。

    アルペンは雪面からなるべく板を浮かさない事で速いタイムを出せる。

    旗をぎりぎり滑ったら速いかというと違うし、遠心力、半動力、ライン取りが大切。

    頭を物凄く使うし、記憶が飛んでしまい自分を見失って間違ってしまったら大変なことになる。

    距離の長いダウンヒルは危険なので公開練習がある。回転と大回転は2本の合計で競い、1本目に30位に入らないと2本目に行けない。1本目のレースで旗門が65前後立っている中、斜度が斜め、平、急斜面、アップヒルなど全て覚えないといけない。

    自分の得意分野は記憶力で一度通った道は忘れない事だった。酔っぱらったら別(笑)

    ーーゴルフのライン読みと似ていますね!(笑)
    今年は平昌オリンピックがあります。岡部さんは三度もオリンピックに出場されてますが、岡部さんにとってのオリンピックって、どんなものでした?

    岡部:最初に出場した時は、世界ランキングもかなり上位に居れたし、ワールドカップでも結果を残せていた。当然メダルを狙いに行ったんだけど、結果は惨敗だった。
    敗因を思えば、競技前日に全く寝れず、万全な体調で臨めなかったことかな。
    本当に朝日が黄色く見えたよ。(笑)
    自分では全く感じて無かったつもりが、結果プレッシャーを感じていたんだね。
    日の丸を背負うってことは、それくらい大変なことだよ。

    2回目、3回目のオリンピックは、体調不良に悩まされ、やはり結果は出せなかったけど。自分にとっては良い経験をさせてもらったかな。2回目は病からの復活であったけれど18位、3回目は回転競技だけに絞ったが結果出せず。

    ーーそうなんですね。やはりオリンピックって特別なんですね。
    出場する選手達は相当なプレッシャーを感じながら戦ってる訳ですね。
    そんな選手達にメダル、メダルと期待し過ぎては駄目なんでしょうが、やはり聞きたいのは、ズバリ平昌はどれくらいメダルを捕りそうですか?

    岡部:ソチは8個だったな、ジャンプが、、、スケートが、、、そうだなぁ期待も込めて10個かな!高校の後輩達も出場するし、楽しみですね!

    ーーでは、15歳から出場しているワールドカップについて聞かせてください。

    岡部:ワールドカップはオリンピックと違い、毎年色々な場所で行われるもので、オリンピックほどのプレッシャーは無いかな。
    ただヨーロッパではウィンタースポーツとしてはメジャースポーツでかなり人気も有るんだよ。

    オリンピックは出場国や、出場枠が有るから、その時の調子で出れたり、出られなかったりするけど、ワールドカップは世界ランキング上位の選手達が皆、出場してくるから、ある意味ワールドカップで表彰台に登る方が難しいのかもね。

    ーーそんなワールドカップで表彰台に登った岡部さんは、やはりすごいですね!
    それも世界ランキング6位にもなっていますしd(^-^)それでは次に今後のスキー界について教えてください。
    私は少し気になることがあるのですが、アルペンの選手の育成は難しいのでは?

    岡部:世界との環境や国の考え方の違いは感じる。ワールドツアーはヨーロッパが中心にになってるし、通年滑れる氷河スキー場もたくさんある。

    日本の代表選手は夏にニュージーランドに行って合宿を行っていたが、世界に通じるトレーニング方法が乏しかった。その中でも世界の10位以内に入る選手がぽつぽつといた。2006年トリノオリンピックで4位の皆川健太郎、7位に湯浅直樹がはいっている。

    なぜダメかというと、いろいろ原因があると思う。

    まず複数の選手を育てられていない現状がある。一人だけに期待をしてしまうとプレッシャーがかかる。その選手の技術が伴っていたらチャンスは沢山あるけど、日本の育成方法を見直さないといけないかな。

    それに日本の大会がヨーロッパと同じような環境の場所を作れていない。

    ーー岡部さんのように、強くなりたいなら海外で生活してトレーニングしたらどうなのでしょう?

    岡部:自分のお金で頑張っている選手もいるけどね。個人で行う以外にスキーって物凄く準備が必要で、人もそうだけど兎に角お金がかかる。チームとしても遠征費が無くなってきて、強化費も勝っている競技にまわってしまい、一番お金のかかる所にお金が無い。そのため練習は出来る範囲の事しかできない。という事が原因の一つだね!

    ーー岡部さんが、そんな将来のメダリストを育成してみたいと思いますか?

    岡部:オリンピック選手を一人だけ育てようと思ったら厳しいし、何人かで競わせて育てる事が大切と思う。それに自分一人で全てを行うことは難しいね。

    ーーメジャーな競技にはお金が沢山出ますが、マイナー競技にはお金が足りない。
    そんな現状の中、スポーツ選手達にかける期待は一緒なのに・・・・
    そんな状況を変えていかないとと思います。また、野球界と共通する点、全く異なる点が有ることを知れた気がする。
    まだまだ沢山岡部さんからはお話をお聞きいたのですが、あまり長すぎてもと思い、この辺で終わりにしたいと思います。
    現在岡部さんが出演している番組情報やスキースクールの情報も下記URLを是非ご覧ください!

    <出演番組>
    ✴︎平昌オリンピック
    NHK スポーツ スタジオ出演
    2月13日(水)14:00〜 男子複合(滑降・回転)、カーリング
    2月17日(土)16:05〜 女子スーパー大回転
    2月21日(水)17:00〜 女子滑降
    2月22日(木)13:45〜 男子回転
    2月24日(土)13:50〜 団体

    『SKI TV snow forever on the earth 雪を求めて』:
    https://www.twellv.co.jp/program/sp/sports/ski-tv.html
    <岡部哲也スキースクール>
    『RITMO Snow Academy』:https://www.okabess.com/
    株式会社ネーヴェ:http://www.neve.jp/

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